全ての授精を自然発情に頼っている農場は、非常に少数だと思われます。
自然発情を検出できない牛に対しては、ホルモン剤の使用が一般的です。
この機会に日常のルーチンワークで行っている授精方法を見直してみましょう。
曜日別の受胎率を分析してみる
曜日別の受胎率を分析する方法があります。繁殖検診の曜日を固定している、初回授精をプログラム授精で行っていると、授精する曜日に偏りが生じてきます。
こういったことが上手く機能しているか曜日別の受胎率を分析すると気づきが見えてきます。
ある牧場の曜日別の受胎率

上の表は%Concが受胎率を示しています。どうでしょう。木曜日の受胎率だけ50%をきっています。
他の曜日の受胎率は50%を超えているので木曜日に問題があることが考えられます。

グラフにしてみるとこのような感じ!
さぁ、この牧場で木曜日にどのような授精をしているか調べていきます。
木曜日の授精方法
具体的に調べていきます。木曜日に授精する方法は
| 授精方法 | 授精頭数 | 受胎頭数 | 不受胎頭数 | 連続授精 | 受胎率 |
| 自然発情 | 99 | 45 | 52 | 2 | 46% |
| PG授精 | 67 | 20 | 38 | 9 | 34% |
| 受胎促進を併用 | 5 | 4 | 1 | 80% | |
| 合計 | 171 | 69 | 91 | 11 | 43% |
上の表を見てもらうとPG授精の受胎率が低いことが分かりました。
そこで、どのようにPG授精をおこなっているか聞き取り調査したところ、火曜日にPGを投与してもらって木曜日に投与牛全頭をチェックしていました。3日目に授精すると排卵している牛がいるため2日目に見るようにしているそうです。つまり、PGを投与して2日目に授精を行っていたのです。
火曜日にPGを打って木曜日に授精する!。
PGを投与したら2日後に授精できるかチェックするというルーチンワークがあったのです。
PGを投与して機械的に2日目に授精するのはさすがに早すぎると考えられます。
授精のタイミングが早すぎるために、連続注射が9頭もいました。これは2日後に授精をしたけれども、その後本当の発情がきて授精した頭数です。
ちなみに、3日後に授精しているPG受胎率は59%でした。
まとめ
ルーチンワーク授精を調査
曜日別の受胎率
曜日別の詳細を調査する
1年に1度くらいはルーチンワークにしている授精を一度見直してみましょう。
日々、淡々と行っているうえ、問題意識が生まれず、思いも寄らない落とし穴が潜んでいる可能性があります。
問題点を発見し改善することで、農場に大きな恩恵をもたらします!
気になる点があれば、調べてみましょう!



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